南信州小旅行の2日目は、木曽駒ケ岳登山。
中央アルプス(木曽山脈)の最高峰、標高2,956mの山だ。
これまで私が登ったことがある山の最高峰は、西日本最高峰の石鎚山(愛媛)の1,982mだったから、それを1,000m近く上回ることになる。
もちろん、高木が生育できなくなる限界高度である「森林限界」を上回っている。
と、大袈裟にいったものの、この木曽駒ケ岳、標高2,650mの千畳敷カールまではロープウェーで上がることができるのだが。

木曽駒ケ岳は自然保護のため、麓の菅の台までしか一般の自動車は入れず、そこからロープウェー駅(しらび平)までは約30分のバス乗車。
紅葉の季節なのでバスは約10分間隔(ロープウェーも同様)であるにも関わらず、乗客の長い列ができる。
しかし、事前に知っていたので朝6時頃に到着するようにしたので、トータル40分程度の待ち時間で済んだのはラッキー。

ロープウェーを降りるとそこは、有名な千畳敷カール。
千畳敷カールは、氷河に削られてできたもので、平坦なカール底、裸岩壁からなるカール壁によるお椀の底みたいな地形。
この季節、カール全体が高山植物の絨毯のようになっている。
軽装備の人はその周辺を一回りするハイキング・コースを楽しむことができるが、私の目的は山頂。
目の前にそびえるカール壁をほぼ直登するコースに向かう。
さすが日本百名山だけあって、多く蟻の行列のように登山者が連なっている。
森林がなく、直登ということは、見上げれば大きな青空が広がる素晴らしい好天である。

カールを登り切ったところはまだ山頂ではなく「乗越浄土」という馬の背(2,858m)
風が下から吹き上げ、この馬の背を乗り越えて、下に吹き降ろしていく「風の通り道」なので、かなりの強風が吹いている。
標高もあって、雲が馬の背を乗り越えていくという面白い風景を見ることができた。

乗越浄土から、中岳(2,925m)を越えて登った先が、木曽駒ケ岳山頂。
高い山の頂にはよく神社があるものだが、この山には木曽駒ヶ岳神社、伊那駒ヶ岳神社と2つの神社が並立しているのは珍しいのではないかと思う。
山頂から見渡すと晴天のおかげもあって、景色は最高に良い。
山裾に広がる紅葉もピークの時期であったし、遠望すると南アルプスの3,000m級の山々、そして、その向こうには富士山のてっぺんまで綺麗に見ることができるのが最高に気持ちが良い。
千畳敷カール駅から山頂まで2時間とちょっと(10時頃に到着)だから、登山初心者でもこれだけ素晴らしい景色を見ることができる、お得なコースと言えるだろう。
人に「日本アルプス登ってきた!」と自慢できるというオマケ付き(笑)
(といっても、2,500mを超えるところまで一気に登るわけだから、慣れていない人は高山病に気をつける必要があるのだが。)

ただ、欠点がないわけではなく、帰りのロープウェーの待ち時間には閉口した。
帰りは、早くから登山帰りの人と、千畳敷カール近辺のハイキングだけという人が合流するので大混雑。
よい景色の中、お弁当を食べながらとはいうものの、整理券をもらって2時間近くの待ち。
場合によっては3時間ぐらい待つこともあるそうなので、この山に登ろうという方は、その点にだけは注意した方がいい。
下山したらお楽しみは、もちろん温泉。
麓にある早太郎温泉でさっぱりと汗を流し、ふくらはぎの筋肉をほぐしてまったりと。

私は基本、雨男なのだが、今回は2日とも雨どころか雲もほとんどないぐらいの好天で本当に有意義な南信州小旅行であった。