1月中旬、東京に出張した折には国立西洋美術館で開催されていた「ルーベンス展 -バロックの誕生」を観覧に。

上野駅構内のチケット売場、公園入口のチケット売場は長蛇の列で、館内の混雑を恐れたが、どうやらそれらの列は公園内の他の美術館で開催されていた「フェルメール展」「ムンク展」のものだったらしく、西洋美術館のチケット売場はそれほど混んでおらず一安心。
日本人、ホントにフェルメール好きだよね。

さて、ピーテル・パウル・ルーベンスはベルギーの画家で、「王の画家にして、画家の王」と呼ばれる絵画美術の大家中の大家。
日本ではフランダースの犬で少年ネロが見たがったアントワープ大聖堂の「キリストの降架」が一番有名だろう。
(これは出展されていない。)

今回はルーベンスの作品中でも、表現を確立したイタリア時代のものを中心に、その一方で、影響を与えた作家の作品も含めて展示するもの。
ルーベンス作品の特徴は過剰といってもよいほど肉感的な人体表現。
男性像は筋肉隆々なものが多いし、女性像もムッチリとした表現がほとんど。
(筋肉マニアとまで言われるミケランジェロほどではないけれども。)
とくにギリシャ神話をテーマにした作品にその傾向が強く見て取れた。

今回の目玉作品は晩年の作と言われる「聖アンデレの殉教」と「エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち」といったところか。
私が見たかったのは前者は、聖アンデレがX型の磔台で処刑されているシーンが巨大サイズで描かれている。
ちなみに聖アンデレの紋章はX型の十字架(アンデレ十字)で、日本でも聖アンドレ(St. Andrew)を冠する学校の校章にはアンデレ十字がモチーフに入っている。(例:桃山学院)
後者はなかなかわかりにくいが、ギリシャ神話がモチーフのもの。
エリクトニオスはアテナイの神話的な王で、母は女神アテナ、父は鍛冶神ヘーパイストス(諸説あり)。
3人の若い女性(アテナイ王ケクロプスの娘)が描かれているが、いずれもはやり肉感的。

ちなみに今回の展示会、全てが海外から来たわけではなく、いくつかの作品はこの美術館に所蔵されているもの。
国立西洋美術館の元になったのは、明治-大正期の松方幸次郎による松方コレクションであることは有名だが、彼が収集してくれたからこそ、日本でもルーベンス作品の真作をみることができる。
ありがたいことだ。

さすがにこれだけルーベンス作品が並ぶと壮麗であることは事実。
だが、私が今回の展示で感じたのは、壮麗すぎて「おなかいっぱい」感がするなということ。
ギリシャ・ローマ神話にキリスト教、肖像画に寓意画とモチーフは豊富で見ているのは面白いのだけれども、ちょっと疲れるかな。

ちなみに今回の展示会、全てが海外から来たわけではなく、いくつかの作品はこの美術館に所蔵されているもの。
国立西洋美術館の元になったのは、明治-大正期の松方幸次郎による松方コレクションであることは有名だが、彼が収集してくれたからこそ、日本でもルーベンス作品の真作をみることができる。
ありがたいことだ。

会場入口の紹介パネル
パンフレット表面。
絵は「エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち」。
パンフレット裏面。
絵は「聖アンドレの殉教」。