先日、大阪市立美術館に「フェルメール展」を見に行った。

ヨハネス・フェルメールは17世紀中盤のオランダの画家で、日本ではその作品「真珠の耳飾りの少女」が絶大な人気。
私が前にフェルメール展を見たのは、2011年に京都で開催された「フェルメールからのラブレター展」(フェルメール作は3作品)で、あのときは会場が大混雑、トコロテンの様に押し出された。
今回は京都の倍、6作品が出展するとのことで、超大混雑を覚悟して行った。
しかし、それほどの混雑ではなく一安心。

フェルメール展と称しているが、そもそもフェルメール作品で現存しているものは世界で35点のみと言われている。
(真贋不明のものも多くあるそうだ。)
なので、今回の展示ではフェルメールだけでなく、同時代のオランダ絵画も併せて展示。
といってもオマケではなく、ピーテル・デ・ホーホやヤン・ステーンといった巨匠作品も並んでいた。

私はあまり画風がわかっているわけではなく、見て情景やストーリーを楽しむ派。
今回のコーナーとしては肖像画や神話画・宗教画、風俗画を興味深く見た。
キリスト教絵画のモチーフとして有名な「マタイの召命」はヤン・ファン・ベイレルトの作品が展示。
名作ではあるものの、やっぱりこのモチーフではカラバッジョの作品の臨場感がハンパないので、どうしても「うーん」となってしまう。
風俗画ではハブリエル・メツーの「手紙を読む女」と「手紙を書く男」がセットで出展。
音声ガイドによると、軽薄男が真面目な女性を手玉に取ろうと手紙を書き、女性はそれに困惑しながら胸ときめかせているとのこと。
こういうストーリー性のある絵は見ていて楽しい。

で、最終コーナーにフェルメールの6点が順に並んでいた。
1つはフェルメールとしてはあまり作品がない宗教画「マリアとマルタの家のキリスト」。
あとの5点は風俗画で、そのうち1点は日本初上陸の「取り持ち女」。
各絵の解説はいくらでも詳しい説明をしているサイトがあるのでそこはいいとして、どれもフェルメールらしいやわらかい筆致が京都のときとは比べ物にならないぐらい近距離で、かつ、じっくりと見ることができて満足。

ところでフェルメールといえば、先日「フェルメールになれなかった男 20世紀最大の贋作事件」という本が面白かった。
これは20世紀最大のフェルメール作品の贋作者 ファン・メーヘレン の伝記。
その腕はナチス・ドイツに贋作を売りつけたことからわかるように、(当時はフェルメール研究が進んでいなかったにしても)専門家を騙すことはできたほど。
一度、フェルメール作品とメーヘレン作品を並べた展示会というものも見てみたいものだと思っている。

「フェルメール展」看板
パンフレット類