「空の日」をご存知ですか?

9月に入りました。
今月20日には「空の日」という記念日がありますが、皆さんはご存知でしょうか?
7月には「海の日」がありますが、そちらのように国民の祝日ではないので、イマイチ認知度が低いようです。

「空の日」は航空運送の記念日です。
そのため、毎年9月から10月にかけて、各地の空港で様々なイベントが開催されます。
各種のイベントの情報が「空の日ネット」に掲載されています。
※イベント以外にも面白いコンテンツが沢山ありますので、一度ご覧になってみて下さい。

普段見ることのできない空港施設の見学会や、珍しい航空機の飛来、パイロットやCAの講演など、様々なイベントが行われます。
航空機や空港がお好きな方にはたまらないのではないでしょうか?

さて、この「空の日」、どういう由来を持つ日なのでしょうか?
この日は、1911年(明治44年)に、山田猪三郎が開発した「山田式飛行船」が東京上空一周(飛行時間1時間)に成功した日なのです。
しかし、これは「飛行船」で、ご存知のとおり飛行船は航空運送の主役になりえませんでした。
ですから、この日を航空運送の記念日とするのはちょっと違う気がします。

一方、日本での「飛行機」の初飛行実験の成功はいつかというと、1910年(明治43年)12月19日の徳川大尉が行った東京・代々木錬兵場で行ったものです。
(この「空の日」を知っていても、その由来を、徳川大尉の初飛行の日だと勘違いしている人もけっこういるようです。)
こちらの方が航空運送の記念日としてはふさわしいと言えるでしょう。

じゃあどうして、9月20日が空の日になったのでしょうか?
それは、「空の日」の起源である「航空日」が制定された昭和15年当時、12月19日だと気候的に航空関係のイベントをするのに不適だという理由だったそうです。

航空運送の世界で飛行船が一般化しなかったことを考えたら、面白いねじれ関係だと思いませんか?(I)