私の趣味の1つは山登りです。
本格的な山には滅多に登らないので、登山というより、せいぜい山登りというのが妥当です。
山登りで楽しみなのが、山頂での御飯(山ごはん)。
おにぎりもいいのですが、涼しい~寒い時期だとやはり温かいものをお腹に入れたくなります。
カップラーメンもいいですが、最近は日清食品さんの「カレーメシ」などの御飯ものもいいですね。
中には山上でパスタや炒め物を作ったりする人もツワモノもいます。
これに温かいコーヒーが加われば最高!というものです。

言うまでもないですが、カップラーメンやカレーメシ、コーヒーにはお湯が必要です。
保温性水筒に入れて持っていってもどうしても冷めてしまうので、多くの人がアウトドア用のコンロ(バーナー)を持っていきます。
コンロは普通、着火部分とカートリッジ式の燃料缶部分に分かれています。

これまで、山登りをする人は遠くの山に行くとき(例えば大阪から東北、東京から九州とか)でも、飛行機ではなく鉄道やバスを使うことが多かったと言います。
なぜなら、コンロの燃料缶が航空貨物運送における「危険物(Dangerous Goods)」に該当してしまうためです。

アウトドア用コンロの燃料の主流はLPガスで、これが引火性があるモノ、より厳密に言えば「Division2.1 の引火性ガス」であることはいうまでもありません。
そのため、そのままでは航空運送できないのです。
もちろん、危険物申告書を提出するなど所定の手続きをすれば運送可能ですが、趣味レベルの山登りでそこまでする人はまずいないでしょう。
登山の現地で燃料缶を買ってもいいのですが、必ずしも目的地近辺にアウトドア店があるとは限りません。
また、この燃料缶、結構な回数分使えるので、帰りの飛行機に乗るために捨てるにはもったいない。
(高いものじゃないですが、やっぱりまだまだ使えるのに捨てるのはしのびないものです。)
しょうがないので、コンロを使いたい人は飛行機は使わず遠路を厭わず鉄道やバスを使うのです。

ところが最近、この状況に変化があります。
従来のコンロ用の着火部分はアウトドア用のOB缶と呼ばれる燃料缶にしか対応していません。
しかし最近は、家庭用のカセットコンロ用の燃料缶(CB缶と呼ばれます)を使えるものが色々と出てきているのです。
※アウトドア用品店ではCB缶も専用のものの使用を勧めてはいますが。
CB缶は価格が安く、なんといってもコンビニでも買える、つまり、現地調達が可能です。
現地調達が可能ということは、燃料の航空機への持ち込みの問題から解放されるので、飛行機での山行きも可能!と山登りをする人には重宝されています。

ただ、このCB缶にも欠点があり、外気温が低いとパフォーマンスが落ちてしまいます。
また、あまり頑丈じゃないのでもしかしたら高度が挙がって気圧が著しく低くなると破裂の可能性があるかもしれません。
よって、趣味レベルじゃない、ヒマラヤやアルプスといった山嶺に登るような冒険登山には全く向きません。
冒険登山をする人なら、使い慣れた信頼性の高い道具を使いたいでしょうから、日本からOB缶のものを持っていくことになるでしょうね。
もちろん、彼らはある意味職業ですから、危険物申告をきちんとしていることでしょう。

なお、燃料缶がなくとも登山のために様々なものを持っていくと思います。
テントは問題ありませんが、「キャンプ用品(Camping Equipment)」一式となると航空貨物運送に係る危険物に相当します。
これは、用具一式の中にライターやマッチなど、その他の「危険物」が含まれている可能性があるためです。
こういった「危険物が含まれている可能性がある」ものは、「隠れた危険物(Hidden Dangerous Goods)」といって、危険物と準じた扱いを受けることになります。

アウトドアスポーツを楽しむ人が増えており、アルプスやロッキー山脈へ旅をする人も増えているそうですが、うっかり無申告で航空機に持ち込もうとしてストップをかけられないように注意しましょう!(I)