次は安全保障輸出管理実務能力認定試験を受けてみよう!

通関士試験が終わりました。
今年は難易度が高かったようで、スクール各社で解答速報の内容が割れているような状況です。
ただ、自分の解答はもう修正できませんし、合格発表まで待つしかありません。

合否不明な状況で来年向けの試験勉強をすることもないでしょうから、ここは通関士試験のための勉強は一段落ということでいいでしょう。
しかし、せっかく身につけた勉強の習慣ですから、このタイミングでなにか別の勉強をしてみるといいでしょう。

おすすめなのは、安全保障輸出管理実務能力認定(STC)試験です。
これは、外国為替及び外国貿易法(外為法)のうち、ほんの一分野、経済産業大臣からの輸出の許可を要する場合についての知識を問うものです。
試験実施団体は、経済産業省の外郭団体である(一財)安全保障貿易情報センター(CISTEC)です。

輸出の許可を要する物品とは、簡単に言えば、武器・兵器、および、その開発や製造などに用いることのできるものです。
いまどき、軍事用と民生用の区別がはっきりつかない物品は多いですし、むしろ、民生用のものが軍事転用される恐れもあります。
そのため、想像よりも多くの物品(というよりも、ほとんどの物品)で、輸出の許可を要するというのが現実です。
近年では、これに違反したことによる摘発事例もしばしば起こっていますので、コンプライアンスの観点から、この分野の知識を持っている人は重要になってきています。

通関士試験で、外為法は範囲になっていますから、この分野を回避せずに勉強した方は、まだ知識が残ってて、とっつきやすいかと思います。
(あまり今からこういうことを考えることはよくないですが)、今年の通関士試験に不合格だったとしても、来年への布石になりえます。
ただ、STC試験は範囲がひじょうに狭い分、通関士試験よりも深くなっています。
また、状況を提示して、その場合における判断を求める問題が多いので、文章読解力が求められることになります。

次回の試験は、来年1月25日(月)に初級編であるAssociate試験が、2月26日(金)に上級編であるExpert試験が実施されます。
いまからのタイミングとしては絶好ではないでしょうか?
受験要項はこちらになりますので、ご覧になってみて下さい。