Minimum Charge、Pivot Weight

IATA Diploma試験では、公式テキストでは説明がろくにないにも関わらず、毎回出題されているテーマがあります。
それが下の2つです。

1.特定の国からのminimum charge

minimum chargeは通常、City to Cityで掲載されているTariff Rate Tableの「M」の項から見つけることができます。
しかし、City(都市名)ではなくCounrty(国名)が指示されて、その国から特定の国・地域へのminimum chargeを問う問題が出題されています。
この場合、当該国のどこか適当な都市のminimum chargeを見ればいいのかというとそうではありません。
しかし、「OAG & TACT」の特定のページを見れば簡単に解くことができるものです。
該当ページはTACT Rules 3.4(edition1.9ではP.49、edition2.0ではp.94)です。
本来、Tariff Rate Tableに記載されている各都市のminimum chargeはこれを元に作られているのですが、公式テキストには詳しい記載がありません。
このTACT Rules 3.4を見ればわかるとおり、国別にどのIATA Area向け(例外として特定の国向け)た場合はいくらという形で記載されています。
(左列の数字がIATA Area番号です。)

2.ULDを利用する場合の「定額限界重量」

問題文では「minimum chargeable weight(pivot weight)」と記載されていますが、公式テキストにははっきりとした説明はありません。
これはULDを借り切って運送依頼する際に使われるものです。
基本料金で運送することができる最高重量を意味しますが、これは裏を返せば、このその設定されている重量以下であっても、最低料金(minimum charge)として同じ料金がかかることを意味します。
pivot weightはULDごとに設定されており、また、特定の発地・ULDには独自の重量が設定されています。
この問題も、「OAG & TACT」の特定のページにある表を見れば解けますので簡単です。
edition1.9 では、TACT Rules 3.10(P.61)にあります。
edition2.0 では、上記sectionは削除されましたが、TACT Ratesに掲載されています。
World Wide編、North America編のいずれも4.2(P.397、502)にその設定重量が示されています。
(どちらのページでも内容は同じです。)

いずれの場合も、情報のありかさえわかれば簡単に解ける、チャンス問題ともいえる内容です。
すぐに解けるように「OAG & TACT」にタグ付けしておくと良いと思います。