2016年11月7日公布・施行(一部は平成29年1月7日施行)として、輸出貿易管理令(以下、輸出令)の一部改正がありました。
ご存じのとおり、輸出令には「輸出の許可を要するもの」、「輸出の承認を要するもの」の両方の内容が含まれており、全てが安全保障輸出管理に係るものではありません。
今回の改正においても両方の内容が含まれていますが、安全保障輸出管理に関するもの、つまり、STC試験に関係がある主なものは下のとおりです。

  • 一部の物品を、リスト規制品(輸出令 別表第1 1~15項)の対象から削除
  • 輸出令 別表第3の2から、リベリアの削除

上記のとおり、輸出令の別表が2つ改正の対象になっています。
もっとも、STC試験ではリスト規制品の対象について、具体的な品目の該非を問うことはありませんので、1つ目については気にする必要はありません。
※試験問題では「別表第1 ○項にあたる××」と記述されています。
しかし、2つ目については国のリストを覚えておいたほうがいいものです。

というと、「あれ?別表第3の2」ってなんだったっけ?と戸惑う方もいるかと思います。
輸出令には別表が第7までありますが、STC試験では、数多くある輸出令の各別表が何についてのものなのか、また、その内容を覚える必要があるのかどうかが重要ポイントになります。
そこで、今回は各別表の意味を見ていくことにしましょう。
STC試験に関係があるのは、別表第1、第3、第3の2、第3の3、第4です。
それ以外は、輸出の承認を要するものに関係するものですので必要ありません。

  • 別表第1(第一条、第四条関係)
    輸出の許可を要する物品を示したもので、輸出管理において一番重要な表です。
    1~16項まであり、1~15項がリスト規制、16項がキャッチオール規制と呼ばれます。
    上述のとおり、具体的な品目と項番の関係を覚える必要はありません。
  • 別表第3(第四条関係)
    いわゆる、キャッチオール規制に係る「ホワイト国」のリストで、27ヵ国あります。
    全部覚えるのは大変ですが、該当国を問う問題が出題されたことがあります。
  • 別表第3の2(第四条関係)
    国連武器禁輸国・地域のリストで、今回の法改正でリベリアが削除されたのがこの表です。
    通常兵器キャッチオール規制で用途要件が課されているのが、この表に掲載されている国です。
    また、少額特例の適用を受けることができる条件が、厳しくなっているのも、この表掲載されている国です。
    STC試験では基本的に問題文中に「国連武器禁輸国・地域の○○」とか「別表第3の2に掲げられる○○」といった記述があるはずですが、10ヵ国しかありませんので、記述がない場合に備えて覚えておくと安全です。
  • 別表第3の3(第四条関係)
    機微度の高い貨物、いわゆる「告示貨物」のリストです。
    少額特例で適用金額が5万円以下 と狭くなる貨物です。
    STC試験では少額特例に係る問題は必ず出題されますが、問題文中に「告示貨物である○○」と記述されますので、覚える必要がありません。
  • 別表第4(第四条関係)
    国際的な懸念がある国・地域、いわゆる「懸念国」のリストです。
    現在、イラン、イラク、北朝鮮の3か国が掲げられています。
    少額特例の適用を受けることができない国として、STC試験でもよく出題されます。
    3ヵ国だけなので覚えておいて下さい。

なお、外国為替令では、別表第3以降は輸出令のものを流用(準用)することになっています。

このように、整理してみると思っているよりも少ない?と思われた方もいるのではないでしょうか。
また、具体的な物品に係るものは覚える必要はありませんが、国・地域に係るものは覚える必要があることもわかると思います。
今回の法令改正のように変わることがあるので、覚えるのはあくまでも試験対策に過ぎないんですけどね。