2018年3月 須磨アルプス縦走
今日は天気がいいので、須磨アルプス縦走へ。
ここは六甲縦走ルートの西端。
「アルプス」とはいうものの、標高312.1mの横尾山が最高峰で、200m級の山の尾根を歩くもの。
しかし、7つのピークを経るルートは変化に富んでおり、また、海に近いだけあって景色が良い。
須磨浦公園駅(標高13.7m)から10:15スタート。
最初のピーク、鉢伏山(246m)山頂まではすべて階段で、出だしからこれはちょっと辛いところ。
(ロープウェイを使ってもいいのだが・・・)
しかし、その後は旗振山(252m)、鉄拐山(234m)、高倉山跡(200m)までは軽快な山道が続く。
ちなみに、旗振山から鉄拐山にかけては、源平合戦のハイライト、一ノ谷の戦いで源義経が逆落としをかけた起点との説がある場所。
旗振山の名前の由来は、江戸時代に堂島の米相場を加古川、岡山まで伝達するために、畳1枚ほどの大きさの旗を降った所から来たものだそう。
摂津の国と播磨の国の国境でもある。
また、鉄拐山には普通の三等多角点(三角点)とは別に、「復興基準点」なる標識がある。
これは、阪神大震災後、震災でずれた測量基準点を復興のために再測量する際に緊急に設置されたもの。
いうなれば、震災遺構の一つだけれども、最近はその役割を終えて、徐々に取り除かれているいるとのこと。
高倉山跡を抜けるといったん、標高135mの高倉台団地まで下る。
高倉山「跡」とあるのは、ポートアイランドなどを造成するために削られたためで、その後にこの団地が造られたため。
この団地まで降りたのが曲者で、次の栂尾山(274m)までは長~い急階段を上らなければならない。
約400段あり、太腿の筋肉に大きく負担をかけるので、人呼んで「天国への階段」。
約50段ごとに休憩する場所があるが、そのたびに後ろを振り返ると、絶景が広がる。
ただし高所恐怖症の人は下を見ない方が無難。
栂尾山で今回の昼食。
展望台もあって、東は神戸市街地、ポートアイランド、神戸空港、西は明石海峡大橋、淡路島が一望。
(これまでも見えていたが、ここが一番よく見える)
考えることは皆同じようで、多くの人が食事を摂ったり、コンロでお湯を沸かしてコーヒーを飲んでいたり。
少しまったりしたところで、今回の最高峰、横尾山を経由し、今回の須磨アルプスのハイライト「馬の背」に。
ここは、稜線がむき出しになっている岩場の細い道。
樹木は当然なく、左右どっちにも切り立った崖なのでスリリング。
六甲山系の特徴である花崗岩が削れてザレ場になっており、登山靴でも滑るので注意する必要がある。
細い階段あり、鎖場ありで、ここも高所恐怖症の人にはちょっと大変かも。
馬の背を抜けて、振り返ると、絶景な岩場に小さく見える人たちが行列を作っているのが見える。
それほど、人気のスポットなわけだが、大阪みたいな都会からほんの1時間弱で、こんな奇勝地が拝めるのは珍しいと思う。
(そもそもここはまだ神戸市内)
後は板宿駅までひたすら下る道。
全然知らなかったが、椿の並木が続いていたり、梅や桜(ソメイヨシノじゃない早咲きの種類のもの)がけっこう咲いていたりで、思わぬ花の街道になっていた。
ついさっきまで山道を歩いていたのに、すぐに板宿の市街地に出るのが、山と市街地が接近している神戸ならでは。
下山時刻は14:45、食事や休憩を含め約4.5時間の行程。
今回は、山道、急階段、岩場のザレ道、絶景ポイント、花咲く道と、バラエティーに富んでいて、極低山の山行であったがとても楽しめた。