紀泉アルプス 雲山鋒へ

昨日は天気がよかったので、大阪府・和歌山県境の西端、和泉山地にハイキング。
このあたりの山を結ぶ稜線はご当地アルプスの1つ「紀泉アルプス」と呼ばれる。
アルプスと言っても、ここの最高峰は標高490mの雲山峰なのだが。

スタートはJR阪和線 山中渓駅。
この駅の近辺は約1000本も桜が植えられている花見の名所で、とくに線路の両端に伸びる桜並木が有名。
桜満開の今日は、桜のトンネルを通ってくる列車を撮影するために撮り鉄の人達がホームの端でカメラを構えていた。
しばし桜を楽しんだ後、登頂開始は8:30。
あまり知られていないこの近辺のコースだが、道はしっかりしており、バリエーションルートがたくさんあるので道標もわかりやすいようにつけられている。
最初の急登だけが、まだ体が温まっていないタイミングなので少し大変というところ。
まずは30分ほどで第1パノラマという展望台に到着。
ここは大阪平野・大阪湾側に向けて開けた場所で、ガイドによると関西国際空港はもちろん、六甲山や明石海峡大橋まで見えるとのことだが、昨日は春霞なのか遠くは真っ白。
空港ですら輪郭が見える程度で眺望はイマイチだったのが残念。
この地点で尾根筋に出ているので、後は緩いアップダウンの稜線歩き。
スタート地点は桜並木であったが、山にはヤマザクラが点在していたのと、また、ヤマツツジ(ミツバツツジ)がかなり咲いていた。
ヤマツツジは咲き始めといったところだが、あと2週間もたてばツツジのトンネルになりそうなところも。
また、ウグイスが美声でさえずり、ジョウビタキなのかツグミなのか野鳥の声もよく聞こえる気持ちのいい道が続く。

のんびり歩いて雲山峰到着は11時頃。
三等三角点があったので踏んでおく。
ここの山頂自体は眺望がなく、雨乞の山らしく龍神を祭った小さな祠があるだけなので、少し下った広場にで昼食に。
広場は和歌山方面に開けているのだが、こちら側も春霞で紀ノ川が視認できる程度・・・
今回の山ごはんは、日清のカップライスの新作「ウマーメシ シビうま担々」。
ほんと、このカレーメシから続くカップライスのシリーズ、山の上で手軽に温かいご飯が食べられる、ラーメンと違って汁が出ないところもエコでありがたい。
アルファ米万歳!だ。

山頂で出会った地元のおばさんは、このあたりはしょっちゅう登るらしく、また、全国の山を登ってきたとのことで色々話してくれた。
なんでも、このあたりの山林は植林ではなく自然林(天然林)だそうで、確かに、低山でよく見る杉林ではなく、いろんな種類の木が生い茂っていた。
また、砂岩質なために木はあまり深く根を張れずに横に広がるので、昨年の台風で根っこごと地面から剥がれたように倒れてしまった木がたくさんあるとのこと。
道中、そのとおりの状態の倒木を何本も見たが、なんであんな倒れた方をしたのか不思議だったのか得心した。

少し長めの昼食の後、下山開始。
今度は和歌山側に向けて降りていく。
途中で「娘地蔵」と看板のあるお地蔵さんがあったが、何の解説もなく、後でネットで調べても由来がよくわからない。
やわらかい(それこそ娘さんのよう)な顔をしたお地蔵さんだったが、なんなんだろう?
小さなトカゲやタヌキと遭遇しながら、降りた先はJR阪和線 六十谷駅。
ガイドによると17kmの行程らしいが、そんなに歩いた気がしない。
体力的にはまだまだみさき公園方面に縦走を続けてもよかったかも。

ちなみに、山頂のおばさんの話によると、このあたりの南斜面(和歌山側)に今、森林を伐採して200ヘクタール(甲子園球場60個分以上)に及ぶメガソーラーを設置する計画があるらしい。
そうなると、環境破壊もさることながら、保水力に劣る砂岩質では大雨で下手の住宅街に鉄砲水の被害が出る可能性があるので近隣住民は反対運動を行っているらしい。
気持ちのいい山だったので、私としても今度登った時に道中でソーラーパネルがギラギラ光っているのは勘弁してほしいところ。
今後の経過が気になるところだ。

駅の跨線橋上からの山中渓駅。
ホームの端に撮り鉄さん達がたくさん
ヤマツツジ(ミツバツツジ)
これが紀泉アルプスの大キレットだ!(笑)
台風で根っこから「剥がれた」様子で倒れた木。
雲山鋒山頂の碑。
第1パノラマから、大阪湾方面を望む。
見ての通り真っ白。関空がかろうじて見えるかなー?
雲山鋒山頂付近の広場から和歌山方面を望む。
かろうじて紀ノ川が識別できるぐらい。