賤ケ岳スノーハイク

雪山に登りたい!と思っても全然積雪しない、霧氷もできない関西地方。
2月18日(木)にやっとまとまった雪が降ったので、これを逃してなるものか!と積雪情報とYAMAPの山行録情報をアテに2月20日(土)に賤ケ岳(標高421m)にスノーハイクに行った。
ここは言わずとしれた「賤ケ岳の戦い」の合戦地で、史跡を巡るハイキングコースもよく整備されているので、積雪していても道迷いの心配はまずない。
新快速で琵琶湖線を北上すること2時間、彦根を過ぎてもまだ積雪の様子がないので心配だったが、長浜を過ぎたあたりから積もっている雪が見えるようになって一安心。
スタート地点の余呉駅では一面の雪景色だった。
ここから山頂まではいくつかの小さなピークを経て4km強の行程。
 
余呉駅スタートは9:40。
そこからすぐの登山口から既に20cm近くの積雪があったので、チェーンアイゼンを装着すべきか迷ったが、新雪だとそれほど滑りそうにないし、むしろアイゼンの歯の間に雪玉ができて歩きにくくなるだろうとそのまま歩き出す。
とはいえ、壺足状態も疲れるので、先に登った人の踏み跡をトレースすることに。
 
踏み固められていない雪道を人がほとんどいない中で歩くのは気持ちがいい。
とくに新雪特有のキュッキュッっという踏み音が面白い。
道の横はまっさらな積雪なので飛び込んで人型を作りたい誘惑に駆られるが、あれは助け起こす人がいるからできるんであって今回はソロなのでやめておいた。
この日は晴天で気温も上がり、マウンテンパーカーの前も開けたままでよいほど。
その一方で、時折、枝に積もった雪の塊がドサッと落ちてくる音がして(これほど暖かいとそうなる)驚かされる。
大きめのものが直撃するとさすがに危ないし。
道中は樹々に覆われいて景色はほとんどないものの、岩崎山や大岩山の砦跡、中川清秀の墓所、秀吉が最初に陣を置いた猿の馬場などの旧跡が次々とあり、賤ケ岳の戦いを思い起こさせる。
 
そうして、11:40にやっと開けた場所に出たが、そこはもう賤ケ岳山頂。
結局、一度もアイゼンを装着することはなかった。
山頂広場にはスノーシューで登ってきた人が何人もいたが、この日ぐらいだとそっちの方がしんどかったかも?
 
山頂広場は開けていて、南には琵琶湖、西には余呉湖が綺麗に見え、東にはうっすらと伊吹山と大絶景が広がっている。
山頂にいた、ここにはしょっちゅう登っているというおばさんが、雪もあるのに暖かく、景色もきれいに見える、こんないい日和はないというぐらい、絶好のタイミングであった。
南東には何年か前に登った浅井氏の居城、小谷城跡が見え、なるほどここは北陸方面への要衝地なんだなということもよくわかる。
 
山頂で昼食&コーヒー。
せっかく持って行ったにのにコンロに火が付かず、ゆがいて食べようと思っていたチョリソーは残念ながら持って帰ることに。
しかし、インスタントであっても山頂で飲むコーヒー(お湯を持って行った)は格別!
雪山の上で長居することは普段ないのだが、今回はポカポカしていたので1時間ほどもいただろうか。
(ちなみに、賤ケ岳七本槍の顔ハメパネルは冬季はカバーに覆われていて使えない。)
 
さてということで、今度は木之本方面へと下山。
こちらのルートは短い一方で急なので慎重に下りることにするが、やはりアイゼンまではいらない感じ。
むしろ陽気のためにもう融雪していて足元がグズグズになってきていた。
ほんとにこの日にしか雪山をタイミングはなかったんだね。
下山したのが13:40。
振り返ると、ほんの少し前にいた山頂がはっきり見えた。
まあ、そこでの標高差200mほどしかないから当たり前か。
 
今シーズンの雪山を「とりあえず」は楽しめてよかった。
 
 

余呉駅前より。

ザクザク歩ける雪道。

切株にこんな茶目っ気のあることをしてる人が。

山頂に到着!

琵琶湖方面。竹生島が見える。

余呉湖方面。

三角点(ここは三等三角点)はとりあえず踏む。