冬の入笠山、北横岳 前編

今シーズンもう一度ぐらい雪山に登りたい!そして絶景を見たい!しかし、雪山の経験は少ないし、この時期は雪崩の心配もあるので本格的な山は無理。
ということで、諏訪湖の少し南の茅野をベースに入笠山と北横岳に連登することにした。
いずれもかなり高いところまでロープウェーで行け、かつ、山頂は開けているので眺望が素晴らしい雪山初心者向けの山だ。
 
ただ、このあたりは関西から行くのが大変で、新幹線+特急を使っても6時間近くかかる。
特急あずさを使って2時間ほどで来れる東京方面が羨ましい。
 
まず1つ目は南アルプス北端に位置する入笠山。
標高1,955mだが、山麓の富士見パノラマリゾートのゴンドラを使えば標高1,780mまで一気に上がることができる。
スキーやスノーボードの人はここから滑降するが、登山者はここから登っていく。
きれいに晴れ上がった天気の下、私もチェーンアイゼンを装着して10:00に登頂開始。
まずはいったん入笠湿原まで下るが、この時期の湿原は雪に深く覆われおりザクザクと歩ける。
ここのことを知っている人は広い下り坂ではヒップソリを使って楽しそうだ。
ビーフシチューで有名なマナスル山荘を超えると山道に入る。
凍結していない、しかしけっこう多くの登山者がいるおかげで適度に踏み固められている雪道は歩きやすく、また、風も吹いていないので気持ちがいい。
ただ、踏み跡のあるルートを少しはずれると膝当たりまでズボッっといってしまうので要注意。
 
マナスル山荘から30分強で山頂に到着。
登山中は雪道だったが、山頂部は(遮るものがないので)吹き飛ばされたのかほとんど雪は無い。
三角点(二等)にタッチして登頂完了!
ほんとに簡単に登れたが、西日本最高峰が1,982m(石鎚山)、2位が1,954.7m(剣山)だから、考えれば入笠山の標高1,955mというのはけっこう高い。
 
さてさてこの山頂からの景色だが、ちょうど快晴だったこともありサイコー!のものだった。
山頂で聞いた話によると、条件が良ければここからは日本百名山のうち26座を見ることができるらしい。
さすがに全部は無理だったが、北アルプスは少し霞がかかって見えにくかったものの、中央アルプスの核心部、南アルプスの北部、八ヶ岳の全貌、そして富士山も見ることができた。
日本人としてはやっぱり富士山が見えるとテンションが上がるね!
ずっと眺めていたい絶景で、ここで昼食という手もあったが、続々と登ってくる人がいてまあまあ混雑気味だったので下山。
なお昼食はマナスル山荘付近まで下り、コンロを使ってソーセージを湯がいたり。
 
この入笠山、累積標高差も350mほど、絶景を楽しめるというだけでなく、要所々々に清潔なトイレもあるし、食事さえもマナスル山荘やスキー場のレストハウスで摂ることもできるという、お手軽コース。
山登り未経験という人が、この日のようにコンディションが良いタイミングで登ったら、きっと登山が好きになるんだろうなと思った。
 
(続く)

ゴンドラで上がり、ここからが登山道(ハイキングコース)

雪原となっている入笠湿原。春から秋にかけては花が色々と咲くのでそれはそれで良いところだとのこと。

山頂に到着!

中央アルプス方面。

南アルプス方面。甲斐駒ヶ岳と仙丈ケ岳の存在感が大きい。

言わずと知れたふっじさーん!