八幡平の草紅葉

昨年中止になった北海道旅行分のPeachポイントが期限切れになりそうだったので、えいや!とばかりに東北まで紅葉登山に出かけた。
目的地は八幡平(秋田・岩手)と栗駒山(宮城・秋田・岩手)。
関空から東北方面へのPeach便は仙台行きしかないので、そこからはレンタカーで。

最初は日本百名山のひとつである八幡平。
「平」と名がつくほど広い高原台地はかつては活発に活動していた火山群で、多くの火口跡がある。
トレッキングでは、火口跡の一部の火口湖、または、池塘が点在する湿原を周遊するコースを歩くことになる。
登山と言わずトレッキングコースと呼ぶのは、八幡平山頂の標高が1,614mであるのに対して今回の登山口が1,542mと標高差が70mほど、歩行時間にして25分程度しかないため。

当日は台風が少し離れたところを通過した翌日だったためか風が強く、パーカーを着ても少し寒かったが、低木の林を抜けるとあっという間に山頂に到着。
日本百名山の1つを制覇!(笑)

ただ、今回の主目的は紅葉、それも、湿原地帯の草紅葉。
山頂からガマ沼、八幡沼に下ると、そこから先は高層湿原が広がっている。
関西には広い高層湿原はないので、だだっぴろい湿原に木道はずーっと伸びる光景だけでも解放感があって気持ちがいい。
トレッキング中は終始雲の中だったのだが、薄く雲のたなびく黄色く色づいた湿原は幻想的でもあった。
これはこれで美しいのだが、晴れたら湿原全体が黄金色に輝いてとんでもなく綺麗だそうだ。
また、八幡平にはチングルマが群生しているようで、夏山で見る白い花とはうってかわって葉は赤く、花だった部分は綿毛になっているのが興味深かった。

正直、八幡平は山頂到達だけであれば百名山感はあまりない。
しかし、下から登れば十分に歯ごたえがある登山コースはあるし、かつ、こういった高層湿原を含む多様な風景がある。
深田久弥氏はそこを評価してここを百名山に挙げたのだろう。

当初の予定では、展望が良いという話の源太森というピークまで行く予定だったが、雲の中であれば意味はない。
雲の流れが速いので、もう少し待てば(避難小屋があったので)雲が切れるかもしれないとも思ったが、そこは読めないのでルート短縮して切り上げ。
まあ、Peachを使えばけっこう安くこれるので、また来ればいいや。

この県境あたりから登る。

この県境あたりから登る。

途中にある火口湖のひとつ。

途中にある火口湖のひとつ。

山頂に到着。

山頂に到着。展望台があるが、この日は何も見えず。

八幡沼を上から。

八幡沼を上から。

湿原に延びる木道。

湿原に延びる木道。遠くの人影が広さを物語る。

湿原のあちこちに点在する池塘。

湿原のあちこちに点在する池塘。沼から湿原になる途中の状態らしい。