ぷらっと台湾旅行 2(1日目)
関空から飛び立ち、台北・桃園国際空港に着いたのは現地時刻12:45(日本との時差 -1時間)。
混雑時間らしく入国審査は長蛇の列で、その後の通貨両替も両替機の操作に戸惑う人がいて、空港を出るまでにだいぶ時間がかかってしまった。
ちなみに交換レートは前に行った約30年前はTWD1=3.5円ぐらいだったのが、今は4.8円なのだからかなりの円安。
おまけに今は日本の物価が低いこともあって、台湾は決して買物が安くできる場所というわけではないことを実感する。
ちなみプリペイドSIMは4G回線、3日間無制限でTWD500だから、日本より少し安いかどうかという程度。
空港から台北市中心部には、30年前にはまだなかったMRT(台北捷運、つまりは地下鉄)で移動。
既に運行している他国の状況を見て建設・運行しているからか、全駅にホームドアが設置されている上に、車内での飲食禁止(罰則あり)を徹底している。
感心したのは、列車待ちの人はホームできちんと列を作っており、列車が到着しても列を崩して我先に乗り込むことがないこと。
また、優先座席の色を変えているのは日本と同じだが、たとえ空いていても、老人や妊婦などでなければ誰も座らないのも感心した。
「コレ、日本よりモラル高くね?」と思ったり。
そういえば、列車内ではないが、30年前は道端に檳榔を吐き捨てた滓をそこかしこに見たり、バイク(スクーター)が歩道を埋めて停められていたり、また、交通マナーも人より車・バイク優先でひどかった。
しかし今回見たところ、街中にゴミがあちこちに散らばっていたりることもなければ、バイクが停め散らかされていることもなく、交通モラルも悪くない。
あくまでも、都市部中心地を歩いただけの感想ではあるが、所得があがったからか、もしくは、モラル向上運動があったのかも知れない。
MRTの車窓から見える街並みは、30年前と同じく「これ、震度4ぐらいで危なくない?」と思うような古い高層建築物と、ここ数年で建ったと思われるような新しい建築物が混在していて面白い。
郊外は工事中の場所も多く、IT産業により発展したことによって、古い建物から新しい建物へのガラガラポンが進んでいるのだろう。
空港から台北車站(台北駅)までは快速で30分程度だが、上述のとおり空港から出るまでに時間がかかったので、とりあえずホテルに荷物を置くと15時を過ぎてしまっていた。
これでは、日中の活動はほぼできないなということで、今回の旅の目的の1つである台湾鉄路(台鉄)の松山駅に行くことにした。
歴史的建造物でも歴史的な出来事があったわけでもない、おそらく地元の方ですら見るべきところがあるとは思ってない駅にわざわざ来たのは、この駅に台鉄とJR四国との友好&交流を記念するモニュメントがあるから。
お察しのとおり、わが心の故郷、愛媛県・松山駅と同名ということで設けられたものだ。
実は台湾と日本には同名の駅が32あり、そのうち(首都)台北にあるのが松山駅ということで、当初は駅同士で友好駅協定、その後、台鉄とJR西日本の間で友好鉄道協定が結ばれているのだ。
駅には展示ルームがある他、熊讚(台北のゆるキャラ)とみきゃん(愛媛のゆるキャラ)がそろった台湾式ランタンを模したものが置かれており、大々的にアピールされていることがわかる。
しかし、ここで写真を撮っている人はいなかったので、通りすがりの人には変な人に見えたかも(笑)
ちなみに、愛媛の松山駅には今年の秋にリニューアルしたのを機に、「台湾交流ギャラリー」が設けられたので、駅に行かれたら一度どうぞ。
結局、日中はここしか見る時間がなく、いったん戻った後は食事を兼ねて夜市へ。
今回の宿泊場所である西門町は夜市が開かれる場所でもある。
夜市にはそれぞれ特色があるそうで、一番有名な士林夜市は観光客向けの色が強いが、西門町のものは地元の若者に人気があるところだそう。
ファッションやサブカル関係の店舗が多いエリアなので、ショッピングをしつつ、屋台で買い食い(立ち食い)というスタイルらしい。
金曜の夜ということもあり、確かに若者でごったがえしていた。
「台湾で流行っている日本のサブカルってなんだろう?」と思いながら店を覗きつつ歩いていたのだが、「呪術廻戦」グッズを扱っている店が多かったように思われた。
あとは「クレヨンしんちゃん」と「ちいかわ」か。
欧米で人気のある「鬼滅の刃」や「ポケモン」はあまり勢力が強いように見えなかった。
鬼滅の刃より呪術廻戦の方が強いのは、前者が純和風な鬼という要素なのに対して、後者が呪術という台湾の人に親和性があるからかもしれない。
ちなみに食事は、ネットで評判が良かった「楊排骨酥麵」という簡素なテーブルと丸椅子のみの地元の方向けの食堂。
https://4travel.jp/os_shisetsu/10538075
麺が有名なのだが、お昼に麺を食べたので米がいいかと思い、排骨酥泡飯(TWD90)を頼んだ。
揚げた骨付き豚肉とゴロっとした大根が入っている雑炊のような料理で、あっさりしており日本人向けだと思う。
水分が多いのもあるが、一杯でお腹いっぱいになった。
ちなみに、私は中国語ができないので、注文はメニュー指差しだが、それで十分通じる。
それでは足りない人は、自分で冷蔵ケースからお惣菜を取ることもできるので、初心者でも入りやすいかと思う。
翌日、早く動き出すつもりで1日目はこれで就寝。
まだまだ台湾成分は少ないかな。
(続く)