CIQでひっかかった!

前回、空港で行われる「CIQ」、税関手続き(Customs)、出入国管理(Immigration)、検疫(Quarantine)についてお話しましたが、私は「Q」で引っかかったことが2回あります。

1回目は随分前、保健衛生の検査に引っかかったものです。
前職にいるとき、日本からインド → ドバイ → ケニア と出張して帰って来ました。
最初の出張地インドでひどく体調を崩した私は、日本に帰っきたときに「体調が悪い」と自己申告しました。
飛行機の中で、「渡航中に発熱や嘔吐などの症状があった方は申し出て下さい」という黄色い紙が配られ、実際にそういう症状があったのでそれに従ったわけです。
というと「じゃあ、空港で隔離されたんですか?」と聞かれるのですが、私の場合はそうではありませんでした。

空港ではそのまま通され、後日、最寄りの保健所に行くように指示されるという形でした。
保健所で問診や検査が行われて、問題なしということで終わりました。

エボラ出血熱やデング熱などに感染した疑いのある人が、隔離されたというニュースがありましたが、全ての人がただちに隔離されるわけではないようです。
前述のエボラ出血熱やデング熱、新型インフルエンザなど、行政がとくに警戒している疾病の疑いがある場合のみみたいですね。
ちなみに、隔離されたら、ホテル(旅館)の個室で生活することになるそうです。
第1類感染症の場合、宿泊費はお役所が負担してくれるそうですよ。
といっても、部屋からろくに出ることはできないですから、楽しいことではなさそうですが。

2回目は、植物検疫に引っかかったものです。
旅行でタイに行ったときのものです。
現地で、ひじょうに気持ちよく眠れそうな枕(三角枕)を見つけた私は、空港(当時はまだドンムアン空港でした)内の土産物屋さんでそれを買いました。
街中でも売っていましたが、空港で売っているものなら問題ない品だろうと思ってのことです。
(枕は大きいので、スーツケースには入らず、そのお店の紙袋に突っ込んで持って帰りました。)
ところが、日本の空港に到着後、税関(Cですね)の手荷物検査でその枕を見た税関職員に、あちらの窓口に行くようにと指示され、行ったところが植物防疫所。
係官が「ちょっと切り目を入れますね。」といい、カッターで布地を切ったところ、中には綿だけでなく稲藁が少量入っていました。
稲藁に付く虫が日本に入ってくる可能性を考えて、せっかく買った三角枕は没収・廃棄となりました。

聞いたところでは、当時、その枕は稲藁が混入している可能性があるということで要警戒な物品だったそうです。
もちろん、植物防疫所が購入代金を出してくれるなんてことはありません。
空港で売ってるものだからといって、必ずしも問題ない商品であるとは限らないといういい経験になりました。

このようにCIQというのは、私達の出張・旅行の際にけっこう関わっているんだということを知っていただけたらと思います。(I)