「第17回 新来島感謝祭」に行ってきた

先週の土曜日(11/16)は、愛媛の造船会社「株式会社新来島どっく」のイベント「新来島感謝祭」に。
毎年恒例のイベントだが、コロナ禍もあり、私は約5年ぶり。
今年は竣工間近の自動車運搬船(PCC、Pure Car Carrier)に乗船見物ができるというので、これは行かねばと。
貨物船に乗ることができる機会はそうそうないからね。
 
大阪からオレンジフェリーに乗り早朝、今治に到着したのはいいが、その先、会場である大西町までの足が大変。
JR予讃線は便数が少なくアテにならないので、今治駅からレンタサイクルで向かうことにした。
今治からはしまなみ海道サイクリングに行く人が多いのだが、その人たちとは全く別の道に。
レンタサイクル店の方に目的地は大西と言ったら「なんのためにあんなところに?」と不思議がられたのはご愛敬。 
 
このイベント、地元ではよく知られているので会場は大混雑。
出店やコンサートイベントも豊富。
とくに高所作業車の乗車体験は子供にも大人気で長蛇の列ができるほどだ。
高所作業車は船体の塗装をはじめとした様々な作業に使われるもので、最高点は25mにも達する。
こんな機会はなかなかないので、私も並び、安全のためのハーネス・ヘルメットを装着して搭乗。
「最高点からの景色は見事!」と言いたいところだが、この日はあいにくの曇り空。
天気がよければ芸予諸島の島々がきれいに見えるそうだ。
 
そしていよいよお楽しみの自動車運搬船の見学。
商船三井(M.O.L.)の船で、今年5月に進水、竣工は来年1月を予定しており、現在は内装が終わり、試験航海直前とのこと。
全長200m、幅38m、高さ37m、自動車を約7,000台を積むことができる巨大な船体は、下から見ると城塞のように見える。
高さ37mということは、さきほど乗った高所作業車の最高点よりも高いということになる。
特筆すべきは、この船の主燃料がLNG(液化天然ガス)だということで、従来の重油によるものに比べてCO2排出量を約30%削減したエコシップだということ。
これからはこのタイプの船が増えていくそうで、すぐ横でもう姉妹船が建造途中だった。
 
さすが巨大船、会場ゲートからの通路を含めてあちこちぐるぐる巡った今回のルートは2.5kmもある。
スターンランプ(艫側の自動車用スロープ)から乗船し、立体駐車場のようになっている広い甲板を何階分も上がっていく。
床には車両を固定するためのワイヤーを掛ける穴がたくさん開いているのが自動車運搬船の大きな特徴。
その一方で、人間(船員)が通る通路は狭く、階段も急。
やはり貨物(この場合は自動車)が主役ということか。
しかし真新しい船室は長い航海期間を快適に過ごせるように工夫がされているとのことで、「ikoi」と掲げられた休憩室やジム・エリアも確保されている。
船長室、機関長室、食堂から操舵室といった各エリアも見ることができて大いに満足。
引渡し前なので内部の写真撮影が禁止されており、お見せできないのが残念。
 
やっぱり船はロマンだなぁと感じたイベントだった。
 
ちなみに今治から大西までは約8km。
久しぶりの自転車で往復16km(+それ以外のところにも寄ったので約30km)は、太腿の筋肉痛を呼んだのであった(笑)
 
イベントのパンフレット

イベントのパンフレット

入場ゲート

入場ゲート

高所作業車の乗車イベント

高所作業車の乗車イベント

右が今回見学するCIELO ACE。こちらが船首側。

右が今回見学するCIELO ACE。こちらが船首側。

乗船入口のスターンランプ。広い。

乗船入口のスターンランプ。広い。

船の内部。ここまではギリギリ撮影OK

船の内部。ここまではギリギリ撮影OK

もう一隻建造中の姉妹船CAELUM ACE

もう一隻建造中の姉妹船CAELUM ACE

他に建造中の船。

他に建造中の船。

メイン会場

メイン会場