JAL SKY MUSEUM(あちこち見学編)

少し前になりますが、日本航空(JAL)の整備工場(メンテナンスセンター)にある企業ミュージアム「JAL SKY MUSEUM」に行ってきました。
羽田空港のすぐ横、一般の人は滅多に降りることのない東京モノレールの新整備場駅が最寄駅。
企業ミュージアムとはいうものの、展示エリアよりも格納庫の見学がメインとなる施設です。
 
見学時間枠を区切った完全予約制(ネット予約のみ)で、1ヶ月前から予約ができるのですが、大人気の施設なのであっという間に枠が埋まってしまいます。
今回は東京出張のタイミングで予約開始時間にPC前で待ち構え、時間になったら即予約で取りました。
 
受付後に資料展示エリアを見学し、その後に軽くガイダンスを受けた後で格納庫(整備工場)の見学というのが一般的なコースです。
展示エリアでは、滑走路を模したエリアでJALスタッフの様々な仕事を紹介している他、会社史料展示のエリアには、かつて使用していた備品やCAさんの歴代の制服、搭乗記念のノベルティグッズなどが展示されています。
かつては洋上を飛ぶ際に位置測定用に航空地図と六分儀などの計測器を使っていましたが、そういうものも見ることもできます。
面白かったのは、北極圏航路を飛ぶフライトに積まれていた非常用セット(ポーラーセットと書かれていました)。
遭難時に救助が来るまで生き延びるための固形燃料やランタン、スコップ(雪洞を作るため)がセットになっているのですが、実際に北極圏で遭難したら、こんなんじゃまず助からないだろうなあと思います。
 
格納庫エリアでは、飛行機の至近まで寄って実際の整備の様子を見ることができます。
飛行機が何機も入る場所なので、広いのはもちろんのこと、尾翼の高さもあるので天井も高い巨大な施設です。
なので、部品の運送に使うのか荷台の付いた三輪自転車が並んでいたのがほほえましいところ。
丁度、大がかりな整備を行っている機体があり、座席を全部外してがらんどうになった機体も見ることができました。
格納庫は滑走路と繋がっています(当たり前)が、滑走路ギリギリまで寄ることができます。
機内からでなく、目の前で飛行機が通っていくのは大迫力です。
 
なお、私はJALのマイレージ会員向けの特別コース「FUJI号スペシャルコース」(2,000マイルで参加できます)に参加。
FUJI号とは、1960年就航のJAL初のジェット旅客機DC-8-32(機体番号:JA8001)のこと。
フォルムの美しさから「空の貴婦人」と呼ばれた機体で、その先頭部分がここに保存されています。
時代を感じる4人乗りのコクピットには、天測用の窓があります。
西陣織のシートを配置した豪華なラウンジも残されているのですが、壁に配された障子の木枠は、今では防火面で考えられない設備です。
こういうところにJALの歴史を感じますね。
 
興味深い展示ばかりで、あっという間に見学時間が過ぎてしまいました。
なお、展示エリア見学時間にはミュージアムショップでのお買物もできます。
「JAL SKY MUSEUM」と書かれたフライト・タグや、御翔印などここでしか買えないグッズが沢山ありますので、よい記念になることでしょう。
 
このJAL SKY MUSEUM見学ツアー、今年の11月1日よりリニューアルするそうです。
入場料が必要になるものの、展示品の追加・デジタル化のほか、見学時間も拡大するとのことです。
いくつかコースもあるので、ウェブサイトの案内をご覧になってみて下さい。

展示エリアは滑走路を模しています

展示エリアは滑走路を模しています

救難用のポーラーキット

救難用のポーラーキット

コックピットのモックアップ

コックピットのモックアップ

パイロット制服を着ての記念撮影もできます

パイロット制服を着ての記念撮影もできます

巨大な整備工場(格納庫)

巨大な整備工場(格納庫)

座席を外しての整備中

座席を外しての整備中

保存されているFUJI号の先頭部分

保存されているFUJI号の先頭部分

豪華なFUJI号のラウンジ

豪華なFUJI号のラウンジ

お土産にもなる入館証のストラップ

お土産にもなる入館証のストラップ