生駒方面ハイキング―ぬかた園地のあじさい

昨日は奈良から生駒山地越えで大阪まで歩いてきた。
夏山シーズンを控えた体力づくりと、この時期に満開になるぬかた(額田)園地のあじさい園を見るのが目的。
生駒山地には数多くのコースがあるが、今回は鳴川峠に上がり、稜線を暗峠経由でぬかた園地に出るルートを選択。
 
スタートは8:00過ぎに近鉄生駒線・元山上口駅(標高約100m)より。
駅から鳴川峠まで、ほぼ鳴川渓谷に沿ったこのルートの途中には、役行者由来のお寺で女人大峰と呼ばれた千光寺がある。
そのため、古い石仏が多く点在する。
鎌倉期のものである揺るぎ地蔵石仏群、摩崖仏である清滝石仏群などの史跡、真言宗の十三仏信仰を色濃く表した十三石仏の形式のものが多い。
ありがたや、ありがたや。
 
鳴川峠(標高403m)までの坂道はゆるやかであるが、その分5.8kmとけっこう距離がある。
谷筋のためにほぼ風が吹かない中を歩くので、汗がかなり流れてくる。
ホタルブクロの群生もある、しかし、夏のために雑草が多く茂る道を抜けて、9:30に鳴川峠に到着。
ここからそのまま大阪方面に下れば枚岡神社の方に出るが、今回は北方の暗峠方向に足を向ける。
ここは少し急な坂になるが、生駒山地の縦走路にあたるので道は広くなり、トレイルランニング(トレラン)の人ががぜん多くなってくる。
こっちがえっちらおっちら歩いて登っているのに、その横を駆け抜けていくトレランの人の体力にはいつも感心を超えて呆れるしかない。
 
暗峠(標高455m)を超えてぬかた園地(標高約550m)のあじさい園に到着したのは11:00。
ここには30種類以上およそ2万5千株のあじさいが植えられており、その間を縫うように九十九折りに1.5kmの遊歩道が設けられている。
生駒山頂ほぼ直下のここには信貴生駒スカイラインで簡単に来ることができることもあり、あじさいが満開になるこの時期、多くの人が訪れていた。
最盛期には1週間弱早い感じだったが、青、白、紫、ピンクと様々な色・種類のあじさいが山の斜面一面にるのは見事というしかない。
とくに基本種らしい青色のものは大玉で咲き誇っていた。
写真を撮るものの、斜面一杯という立体感を表すのはなかなか難しいものだ。
 
今回は生駒山頂には寄らず、大阪方面に降りる。
近鉄奈良線・石切駅に向けての辻子谷コースだが、こちらは距離が約4kmと登りよりも短い分、坂が急になる。
おまけに石畳なのでかなり歩きにくい。
石畳がひかれているのは、途中に役行者開基と言われる興法寺を含めていくつも古寺があるため。
このルート上にも石仏が多く、辻子谷石仏として知られている。
江戸末期から明治期にかけて四国八十八ケ所霊場めぐりを模して置かれたもので、八十八対の石仏が並んでいる。
つまり、行きも帰りも、時代や内容は違っていても昔の人の信仰の道だったというわけだ。
 
石切駅に到着したのが12:30。
総計約14kmでちょうどいい足慣らしであった。
清瀧石仏群の八尺地蔵と呼ばれる磨崖仏

清瀧石仏群の八尺地蔵と呼ばれる磨崖仏。 苔むしていてかなりわかりにくくなっている。

道端に咲くホタルブクロ

道端に咲くホタルブクロ

鳴川峠に到着

鳴川峠に到着

今回一番の展望

今回一番の展望。曇っていて大阪湾すら見えない。右手前の赤い横長のところは花園ラグビー場、左側の飛び出ている高い建物はあべのハルカス。

ほぼ満開のあじさい

今一つ、「斜面にいっぱい」感が出ない。

今一つ、「斜面にいっぱい」感が出ない。

青とピンクの競演

青とピンクの競演