富士山キャンプ、その翌日
逆さ富士を堪能した本栖湖キャンプ翌朝、撤収を手早く済ませ、もう1ヶ所「逆さ富士」が見えるという精進湖に移動。
ここから見る富士山の手前には大室山という低くなだらかな山がある。
その様子が「富士山が大室山を抱きかかえているように見える」ことから「子抱き富士」といわれる。
これがさらに精進湖に映って逆さ富士になるとベスト。
だが今回は少々風が吹き始めたのと、湖面でボート競技の練習をしていたグループがあったため、波立ってて無理だった。
今回は残念だったものの、ここにも清潔な設備が整ったキャンプ場があり、機会があれば今度はこちらに来てもいいなと思った。
ちなみにここで「上九一色村」と刻まれた石碑を発見。
世間を騒がせたオウム事件の舞台はここだったのかと、また、あれは1995年だったわけだから、もう30年にもなるのかと。
私が教えてる学校の学生にとっては、歴史扱いだもんなとしみじみ。
そのまままっすぐ帰路につくのもなんなので、面白そうなところがあれば寄ってみようと。
地図で見て、ちょうど帰路の途上にあることを見つけたのが、名所として有名な「白糸ノ滝」。
富士山の伏流水が崖の割れ目から屏風のように幅広く流れ落ちてくる滝だ。
前週に雨が多かったせいか水量が多く、テレビで見たものよりも幅が広く迫力がある。
少し離れた遊歩道までしぶきが飛んでくるぐらいだ。
ただ、滝の迫力というものはなかなか写真ではうまく撮れないもので、ましてや、ここのように横幅が広いのは全景が入らないのでもどかしい。
記憶の中に焼き付けるのがよいということなのだろう。
次は今期(第3期)の「ゆるキャン△」で取り上げられていた、大井川にかかる蓬莱橋。
島田にあるこの橋は、木造人道橋として世界最長とギネスブックに登録されている橋。
といっても、ギネスのために造ったというわけではない。
江戸時代、防衛上の理由で大井川には架橋されず「越すに越されぬ大井川」と言われたのは有名な話。
その川に、意趣返しのように明治時代に架けられたのがこの橋。
大井川は暴れ川なので、この橋も何度も流されたそうだが、今架かっているのは昭和40年のもの。
全長が897.4mなので「やくなし(厄なし)の橋」と称しているとのこと。
この橋の上からの富士山(というより、富士山をバックにしたこの橋)も絶景らしい。
「ゆるキャン△」でもそういう風に描いた青春満開のシーンがあったが、残念ながらこの日は霞が強くて富士山が見えず。
(目を凝らせば、あれが富士山?というレベル)
さすがに往復すると2㎞もあって大変なので、中盤で引き返した。
100円払う有料橋(これは、観光客からとるという目的ではなく、明治時代からの伝統)ではあるものの、それだけの価値は十分あった。
橋のたもとにある茶屋で、これも島田というかこの近辺(牧之原台地)の名物であるお茶を使った抹茶ソフトを食す。
濃い味がとてもよろしゅうございました。
食べていると、ブルーインパルスの訓練飛行も見えたし。
まあまあ無計画にぶらぶらしたわりに、充実した旅行であった。