28年越しのリベンジ
連休二日目の今日は、奈良と三重の県境にある明神平に山登り。
明神平といえば、私の卒業校である天王寺高校(天高)では林間学校(正式名称、野外生活体験学習)の舞台として思い出が残る場所で、当時と同じく、奈良県東吉野村大又から登る。
天高の林間学校は1年生のときに行われる名物行事で、同校所有の山小屋「あしび山荘」に宿泊するもの。
大又登山口から明神平のルートの途中にある山荘には電気、水道、ガスのいずれもないので、当時の高校生にとってもかなり過酷なものだった。
といっても、私の頃のあしび山荘だけでは全員収容できないので、明神平にある天理大学の山小屋「かもしか山荘」に分宿していたものだ。
登山道は1998年の台風(室生寺の塔が損壊した台風)で元々の道がかなり崩落したらしく、私が登った頃とは相当様相が変わり、一部ルートも変わっていたようだ。
ロープ伝いに沢を渡らなければならない箇所も3ヶ所ほど。
聞いたところでは、以前は国見山へのルートの1つは「天高ルート」とも呼ばれていたが、そのルートも同じ台風で崩落して今はないらしい。
そもそも私が高校生時代に泊まった「あしび山荘」自体がこの台風で崩壊していて、今回はその廃墟を見に行くのが目的の1つだった。
聞いていたとおり、すっかり廃墟・・・
一抹の寂しさを感じる中、少しの休憩の後に登山を再開。
明神平に到着すると、2000年に場所を移転の上(元の場所は裏山が崩れるおそれがあったので無理だったそう)で再建された「あしび山荘」と、「かもしか山荘」があった。
いやもう、あしび山荘、すっかりきれいになっちゃって。
でも、電気、水道、ガスが通っていないというのは継承されているようで、文明のない苦労を体験させようという「伝統」は今も生きているようだ。
かもしか山荘は昔のままなので、こちらに宿泊したグループの人には懐かしいかも。
しかし、ここ、水場までけっこうあるので、どちらの山荘に泊まるにしても大変だろうなぁ。
今回の目的地はここ明神平なので、お弁当を広げて昼食して下山した。
天高生当時、私はあしび山荘に宿泊するグループだった。
かもしか山荘に宿泊するグループは、初日に明神平まで登って翌日は下るのみ。
あしび山荘はルートの途中なので、初日は山荘までで、翌日に明神平まで登ってから下るというスケジュールになっていた。
そうじゃなければ、かもしか山荘組だけ登りが多くなるから。
ところが、その年、初日は問題なかった(両グループとも山荘泊)が、夜半よりひどい雨が降り出し、翌日のあしび山荘グループの明神平までの登頂は中止になったのだ。
つまり、私は明神平までは行ったことがなく、今回の山登りは、28年越しのリベンジだったわけだ。
初めて到達した明神平は、尾根上とは思えないほどだだっ広く、達成感もあり気持ち良かった。
しかし、今日のルート、登山靴じゃないと登るのは難しい(スニーカーだと石を踏んで足裏が痛いだろう)し、前述の沢渡りみたいに集団で登るには難しいところが何箇所もあったが、今でも天高はあそこで林間学校をやってるんだろうか?
やってるんだろうなぁ、そういう学校だったし。