「スコットランド国立美術館展」観覧

昨日は神戸市立美術館で開催されている「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」の観覧に行ってきた。
 
ここ数年、どこも大型美術展が少なかったが、やっと戻ってきた感じ。
ルネサンス期から19世紀後半にかけて作品が100点近くあって、サブタイトルにあるようにラファエロ、レンブラント、ベラスケス、エル・グレコ、ルノワールといった巨匠の作品を数多く見ることができた。
もちろんスコットランドを中心に英国の画家も多くあったため、英国絵画の特徴である肖像画と風景画が数多くあったのが同美術館の企画展らしいといえばらしい。
 
これほどの展示で週末だと混雑しているかもと思って行ったのだが、会場は思っていたほどではなく、ゆったり・じっくりと見ることができた。
時間予約制だというものあるが、もしかしたら大阪市立美術館で開催されている「フェルメール展」に客をとられているのかも?
日本人はフェルメール好きだからねぇ。
 
今回の私のお目当ては、ベラスケス初期の作品「卵を料理する老婆」。
ベラスケスはいうまでもない「画家の中の画家」。
この作品は台所や酒場の情景を描いたボデゴン(厨房画)と呼ばれるもので、歴史画や宗教画のような壮大さはないものの、小物ひとつひとつにまで光源や質感・透明感に気をつかっているのがすごい。
もう一つは、当展覧会の看板にもなっているジョシュア・レノルズの「ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち」。
レノルズはロイヤル・アカデミーの初代会長ということもあり英国絵画に方向性をつけた人物。
この絵は一見、ただ三姉妹を描いた肖像画のように見えるが、この中にギリシャ・ローマ神話に登場する「三美神」というモチーフを盛り込み、歴史画(神話画)の様式を取り入れているところが面白い。
 
ひじょうに見ごたえがある展覧会で、オーディオガイドを聞きながらだとけっこうな時間滞在していた。
英国で美術を見るとなるとロンドンのナショナルギャラリーが有名で、そちらには一度行ってみたいと思っていたが、スコットランド王立美術館のあるエディンバラも訪れてみたい、そう思える展覧会だった。
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