合格祈願登山-大雪山・旭岳
遅ればせながら、9月末の山行録。
今年の通関士試験合格祈願山行は北海道の大雪山連峰の主峰にして北海道最高峰の旭岳(標高2,291m)。
噴煙があがる火山だが、姿が美しく、日本百名山の一座でもある。
登ったのは、試験を翌日に控えた9月30日。
今回は一般的なルートである、ロープウェイ姿見駅からの直登ルートをとる。
姿見駅で既に標高1,600mなので、実質的に登るのは700mほどと、それほどハードではないコースと言える。
とはいえ、この地点で既に森林限界を超えており、風が吹くと妨げるものがない。
そこはさすが北海道というべきか、山頂付近は本州の標高3,000m級と同じ環境といわれ、真夏でも低体温症になることもあるという。
この日は朝から厚い雲がかかっており、登山にはどうかという感じだった。
ロープウェイ山麓駅で30分ほど様子を見たが雲が消える様子もないが、予報では昼前から晴れるとあるので、視界が利かないようなら撤退と決めて決行。
登山届を出すところに熊の出没情報が掲示されており、今回の予定ルートでも10日ほど前に目撃とあってビビる。
もちろん、熊鈴は持ってきているけれど。
スタート地点のロープウェイ姿見駅を8:30に出発。
この時点で6.0℃だった。
天気が良ければ逆さ旭岳を見ることができる姿見の池まではスニーカーでも行けるハイキングルートだが、そこからはきちんとした装備がいる本格的な登山道。
道は問題なく見え、他の登山者もけっこういるので迷う心配はないが、雲が晴れることなく、旭岳の姿どころか風景はぜんぜん見えない。
黙々と歩いていくと、途中、噴気が上がるシューシューという音が聞こえたり、ほのかに硫黄臭がするところがさすが活火山。
まったく風景を見ることなく登頂したのは11:00。
だいたいコースタイムどおり。
合格祈願のはずなのだが、珍しくこの山には山頂に祠ひとつない。
なので、神様ではなく活火山を擁する大地のエネルギーに、受験生に力を与えてくれるように祈る。
山頂部分は開けているので、当初はそこで昼食を摂る予定だったが、そこそこ強い風が吹いていて凍えそうだったので、あきらめて下りることにした。
下りはじめて30分ほど、あれだけ厚かった雲が急に切れて晴れ間が広がってきた。
まさかここまで天気予報どおりになるとは。
山頂からでなくとも、見えた北海道の景色が広いこと広いこと!
本州の高山から見えるのはだいたいが山波なので、これが北海道なんだなと感じた。
山の全体像はもちろん、行きには音と香りだけだった噴煙も勢いよく上がる様子がみてとれ、あと30分スタートを遅らせればよかったと思うことしきり。
13:30頃姿見駅に戻って終了。
ロープウェイ駅周辺ではチングルマの草紅葉や、下りのロープウェイでは黄色く紅葉した様子も。
結果として紅葉登山を満喫することができた。
ところで、姿見の池までのハイキングコースでスーツ&革靴&ビジネスバッグの人を見たが、あれはなんだったんだろう?